大口病院【点滴に異物混入事件】で看護師逮捕。ナース目線で考えた

みなさんこんにちは。べにおです。

2018年7月7日、元看護師の久保木愛弓(あゆみ)容疑者(31)が殺人容疑で逮捕されました。

この事件は、2016年9月、入院中の患者さんの体内に消毒液を混入させて殺害。
元看護師の久保木愛弓(あゆみ)容疑者(31)は、「他の患者20人くらいやった」と自供しています。

今日は、容疑者と同じ看護師としての立場から、感じたことを書きたいと思います。
看護師が、公にこんな記事を書くことは、どうなのか・・・正直悩みました。

悩んだ末、看護師の立場だからこそ書けることがあると思い書くことにしました。
不快に思われる方は、スルーしてください。

今回の看護師逮捕で考えたこと

ご遺族の関係者の方の気持ちを考えると、本当に胸が痛く、このような事件は、
決して起こしてはいけないと心から感じています。

今から1年10か月前に起きた、点滴に薬物が混入したことで患者さんが亡くなるという、
耳を疑事件が起きました。

連日ニュースで取り上げられていました。

大口病院では、事件発覚前にも、ペットボトルに異物が混入され、看護師が被害に
あう事件も起きていたということ。

入院されている患者さん、大切な家族を入院させているご家族、仕事をしている看護師やスタッフ
の気持ちを考えると、不安な日々だったとことでしょう。
一刻も早い解決を望んでいました。

患者さんは、病気で入院しているにもかかわらず、自分の命が危険にさらされる恐怖。
病院職員も、自分の仲間に犯人がいるかもしれないという恐怖と不安。
中には、自分が疑われているのではないかと思う職員もいたことでしょう。

一刻も早く、退職したい、と思う看護師さんもいたはずです。

大口病院の職員は、不安から、監視カメラを付けてほしいとの意見もでていたそうです。
切実な気持ちがうかがえます。

ペットボトルを冷蔵庫に入れたら、薬物を入れられるかもしれない・・・
命の危険にさらされながらの仕事は、想像以上のストレス。

他の施設でも、同じような事件が起きないことを願っていました。

人を殺してはいけないというのは人間として、根本的、基本のルール。

少し深くなりますが・・・
べにおは、人を殺してはいけない理由は、法律で定められているからだけで片付けてはいけないとおもっています。

日々、生きたいのに、命の宣告をされて、大切な人との別れの苦しみや不安と戦う患者さんと関わっている看護師ほど
人の命の大切さ、尊さ、重さを感じる職種はないと思っています。

同じ看護師として、本当に許せない。
何が彼女を、このような悲惨な事件を起こさせたのか。
正直に自供してほしいと思います。

今回の事件の医療業界への影響は大きい

医療の信頼

医療は安全に行われるもの。
日本の医療水準は高く、安心して治療を受けられると思っている方が多い中のこの事件は、
日本の医療の信頼を失う行為です。

看護師の信頼

看護師のイメージや、信頼も失いました。
同じ看護師として、怒りと失望を感じます。
看護師は、患者さんの回復のために日々、勉強、努力しています。
人の命のために働く看護師が、人の命を操作するなんてことがあってはならないです。

多くの方の尊い命

久保木容疑者は、入院患者さん20人くらいにヂアミトールを入れたと供述しています。
命を助ける看護師が起こしたこの事件の責任は、非常に重大。

人の命を助けることに、日々奮闘している医療業界。
助ける側の看護師が、尊い命を奪うことは、絶対にあってはなりません。

動機は現在、発表されていません。
しっかりと事件の経緯を自供してもらいたいです。

看護師が点滴に消毒液を入れることはできる?

実際に看護師が点滴に消毒液を入れることは、可能なのか考えてみました。
消毒液をシリンジ(注射器)に吸っておいたものを、事前に用意しておけば、十分可能です。

念のために記載しますが、可能であることと、点滴の中に実際に消毒液を入れることは天と地ほどの
差があります。

ふだんお金がもっとあったらいいと思うことはあっても、銀行強盗はしませんよね。

この根本的な倫理が覆されてしまうと、安全な医療の提供はできません。

医療現場で消毒液を作るとき、消毒液の原液を水で薄めます。
その時に、シリンジで消毒液の量を量ることもよくあります。

看護師が消毒液をシリンジで量っていても、不自然ではありませんし、
患者さんの処置以外にも、シリンジを使うことは、非常に多いです。

一般の方が、こんなことが起きるわけない、と思うことが、医療現場では起きてもおかしくないことは多々あります。

先程も書いたように、看護師は、シリンジを様々な時に使います。

多くの看護師がシリンジを使う場面

・点滴内に薬を入れるとき
・吸入液を吸うとき(吸入器に使用)
・バイアル(瓶)に入ったインスリンを吸うとき(専用のシリンジを使用。)
・処置(血液が固まらないようにするために行う処置など)
・消毒液の量を計測するとき
・胃ろう処置(専用の特殊シリンジ使用のため、点滴に誤って入れることはできない仕組みになっています)
・採血

看護師が、シリンジを使う場面は非常にさまざま。
処置の多い病棟勤務では、様々な場面でシリンジを使用します。

施設によっては、点滴に入れる薬液以外を区別するために、色の違うシリンジを使用しています。
べにおの働く施設では、患者さんの血管内に入れる薬と、それ以外でシリンジを分けて使用しています。

まとめ

大口病院でのこのような事件は、二度と起きてはならいし、起こしてはいけないこと。

医療は、専門的なことも多く一般の人にはわかりにくいことも多いです。
信頼を回復するためにも、同じような事件を起こさないためにも、
院内に防犯カメラの設置は、非常によいと思います。

安全に、安心してうけられる医療の提供と供給を、改めて考えさせられた事件。
他の看護師さんもどんどんと意見を発信してほしいと思います。

今後の行方を見守りたいと思います。

被害にあわれた方のご冥福を心からお祈りいたします。